みそ文

予約と着替え

 年末年始になると夫はひとりで帰省する。ひとりで車を運転して。以前は私も一緒に帰省していたが、冬の寒い時期の長距離移動は体にこたえるようになり、もう無理はしないでおこうと決めて、私は留守番するようになった。

 帰省した夫は、同郷の同級生の人と一緒に飲みに行く。夫とは保育園小学校中学校高校と同級生のその人の自宅は夫の実家からもほど近い。夫が広島の実家に着いてしばらくするとその古川くんが迎えに来る。古川くんの車に乗って30分くらい離れた町に繰り出す。飲んだあとはそのままその町のビジネスホテルに泊まれるようにまずはチェックインしておく。ホテルの予約は古川くんがしてくれる。帰省するよりも少し前に夫が古川くんに電話して、何日に帰るから飲みに行こうや、と誘うと、行こ行こ、ホテルの予約はしとくわ、と請け負ってくれる。web予約でシングルルームを2室。

 しかし当日飲みに行く前に夫と古川くんがチェックインしようとすると、なぜかフロントで「予約が入っていない」と言われる。彼らがチェックインしようとしたホテルは飲み屋さんからも近い在来線駅近くの施設。一昨年の年末に訪れたときには、古川くんが予約するホテルを間違っていて、在来線駅前のホテルではなく新幹線駅前の同じ系列のホテル(車で20分くらい離れている)に予約を入れていたことがフロントの方が調べてくださった結果わかった。それでも空室はあったから、新幹線駅前のホテルはキャンセルして在来線駅前のホテルで部屋を取った。昨年末に訪れた時にも、古川くんは予約を間違っていて、今度はホテル自体は間違いなく在来線駅前のホテルにしてはあったのだけど、予約した日付が一ヶ月後の1月末になっていることがフロントの方が調べてくださった結果わかった。その場で1月の予約はキャンセルして空室のあったそのホテルにそのまま泊まることにした。

 という話を夫から聞いたときに、「泊まるときには着替え一式持っていくの?」と訊いたら、夫が「それ」と言う。
「今回初めて着替えのパンツと靴下とTシャツを持っていったら、すっごい快適だった」
「今回まではどうしてたん?」
「なんにも持っていかず手ぶら。遅くまで飲んでから戻ってきて、翌朝はどうせ古川くんの車に乗せてもらって家に帰るだけだし、帰って着替えればいいと思ってたけど、ちゃんと着替えたら気持ちよかった」
「それはそうじゃろう」

 たしかに、一泊くらいのことなら、何も持って行かずに、身につけていたパンツ靴下肌着シャツはホテルのハンガーにかけて一晩乾かしておけば、翌朝また身につける頃にはある程度汗は乾いているだろう。寝ている間はパンツなしで、ホテル備え付けの浴衣なりロングシャツタイプのパジャマなりを身にまとえばそれで済むのだろうし。私の場合はもともと泊まる予定で出かけるときに肌着部分の着替えを持たずに行くというのはまったくない発想で、肌着部分の着替えは必ず持参していた。しかし着替えを持たずに泊まりがけの外出をするというのは、それはそれで自由で身軽なように思える。それでも夫は手ぶらで泊まり自由で身軽であることよりも、着替えを持参して着替える快適のほうを今後は選ぶことにしたみたい。あとは古川くんがホテルを正しく予約してくれるようになれば、安心で快適な会合になるはず。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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