みそ文

瀬戸内レモンを塩漬けに

 一ヶ月くらい前だろうか、広島の母が送ってきてくれた荷物の中に瀬戸内レモンが三個入っていた。しばらく冷蔵庫の野菜室で保管し、どう使おうかな、蜂蜜レモンにしようかな、と考えているうちに何か料理に使いたくなる。レモンを料理に使うとしたらどんなレシピがあるのかしら、と調べてみたところ「塩レモン」というものに辿り着いた。

 塩レモンとはモロッコなどで作られる各家庭の常備菜らしい。日本で言うなら梅干し、韓国で言うならキムチ、のような存在だろうか。切ったレモンを塩に漬けて放置し、あがってきたレモン果汁と塩水は調味料として、レモン果実(発酵するのだろうか)はそのまま料理の具兼調味料として用いる。本来であれば漬け込み始めから数週間置いたのちに使いはじめるものらしいのだが、そのとき見つけた「鶏肉と塩レモン煮」というものがそのときに私の体にとってあまりにもおいしそうでそれがすぐに食べたくなり、翌日すぐ使える塩レモンを夜更けに作り始める。

 レモンを洗いよくふき乾かす。ジプロックスクリューキャップ付き耐熱プラスチック容器を用いる。レモンの重さを計る。その重さの10%から15%から20%程度の塩を用意する。レモンは胴体を斜めにバツじるしを描くように包丁を入れる。その後四分の一ずつをさらに半分またその半分と切る。容器に塩とレモンを交互に入れる。月桂樹の葉と粒胡椒も入れてみる。蓋を軽くのせた状態で電子レンジにかける。なんとなく三分。ひたひたのレモン果汁塩水が出てくる。なめてみると酸っぱくてしょっぱい。塩レモンは最初は味がツンツンしているが時間が経つとまろやかに変化するらしい。粗熱が取れたら冷蔵庫で保管する。

 翌日骨付き鶏肉と塩レモン数個とじゃがいもと水を圧力鍋に入れ加熱加圧する。なんとなくきゅうりの塩もみにもこの塩レモンを使ってみたくなりレモンの実と皮をみじん切りにしてスライスきゅうりと混ぜてみる。結果両方ともおいしくてこれはまた食べたい他にも塩レモンを使った料理を作って食べてみたいと思う。

 翌日か翌々日には鶏の唐揚げを作る。鶏肉に下味は何も付けずに片栗粉をまぶして揚げる。揚げあがった熱い状態の鶏肉に塩レモンの果汁塩水を垂らして食べる。爽やかでおいしい。これなら五葷なしの安心唐揚げとして私もおいしく食べられる。

 煮た場合もそのままの場合もレモンの実は皮ごと箸でちぎって食べるのだが、なんとなく梅干しのレモン版というかんじ。煮込んだレモンは鰯の梅煮で煮込んだ梅干しに煮ている。加熱しないそのままの塩レモンは梅干しをそのまま食べるときのようなそれを包丁で切ってたたくと梅肉ならぬレモン肉になりそう。

 塩レモンは冷蔵庫で保管している数日の間に塩水の液状がサラサラからトロトロに変わる。これはなんだろう果皮からペクチンかなにかが出てくるせいなのだろうか。

 母が送ってくれたレモン三個のうち二個は塩レモンにし、一個は蜂蜜と素温糖に漬けた。どちらもおいしくいただき、特に塩レモンのほうはまた作って食べたいと思う。国産レモンがうまく手に入るだろうか、また広島の母に送ってと頼んでみようか、いやそんなことで母の手を煩わせずとも数個で数百円のものなのだし自分で見つけて買おうよ、と思いつつ生協のカタログを見ていたら、瀬戸内レモン三個が三百円弱で掲載されていてレモン入手方法についてはあっさりと解決。しかし今注文すると連休前に漬けることになり連休中旅に出ている間瓶を揺らすお世話ができない。車で出かける旅だから旅先に塩レモンを連れて行って毎日瓶を揺らすお世話をしてもいいけれど、そんなに焦らずとも旅から戻ってきてから漬ければいいのではないかと思い直し、連休明けに生協でレモンが届くように注文する。

 しかしそれまでに最初に電子レンジで作った「なんちゃって塩レモン」がどんどんなくなり、また食べたい、まだ食べたい、作ってすぐに食べたい欲が湧く。いつも買い出しに行くスーパーで輸入レモンではなく国産レモンもあるのかなと見てみると和歌山レモンが置いてある。じゃあとりあえず一個また電子レンジで加熱して作ってすぐ使える塩レモンを作ろう、と決めて購入。買って帰ってすぐに作る。最初に作ったものと二回目に作ったものをなめ比べてみると最初のものはずっと味がまろやかに変化しており作ってすぐのものはしょっぱくてしぶくて味がツンツンしている。連休前は二回目に作った塩レモンで鶏肉とひよこ豆を煮たり、ポテトサラダを作ったり、と、これまたおいしく堪能。

 そして連休の旅から帰宅した後、生協で購入した瀬戸内レモン三個を塩レモンにする。今度は電子レンジで加熱するのではなく瓶の中で放置してじっくりと水を出させる作り方で。

 大きめの瓶(ネスカフェゴールドブレンドの空き瓶)の内側を熱湯で消毒。瓶の口と外側と蓋はドーパパストリーゼ(消毒用アルコール)で消毒。瓶と蓋を乾かす。レモンを洗い拭いて乾かす。レモンのヘタがうまく取れればレモンの全身を使うのだがヘタがかたくて取れないため今回はレモンの両端を切り落とす。小さめの二個は縦に朔に切る。大きな一個は斜めバツじるしで切ってからその半分さらにそのまた半分と切る。レモン約365gに対して塩(塩の銘柄は沖縄の「青い海」)45g程度計量。切ったレモンと塩を交互に瓶の中に入れる。月桂樹の葉二枚と粒胡椒二粒も。蓋をして揺らして混ぜる。そのまま室温で数週間置く。ときどき揺らして混ぜながら。数週間経過してレモンがしっかり漬かったら汁と実を使い始める。

 今回はレモン三個で大きめの瓶半分ほどの量。このかんじならこの大きさの瓶ひとつでレモン五個か六個くらい漬けられそう。我が家にはまだ空き瓶があるからまた国産レモンを買ってきて今度は別の銘柄の塩でも漬けて味比べしてみよう。     押し葉

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Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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