みそ文

奇数の奇の字

 私が暮らす自治体ではゴミ回収の種類の中に「蛍光灯回収の日」というのがある。以前は蛍光灯は燃やせないゴミとして出すか販売店で回収してもらうことになっていたのだが蛍光灯を蛍光灯だけで回収して資源として再利用しましょうという趣旨で新しい回収日ができた。
 蛍光灯は毎月定期的に回収されるわけではなく、出せるのは奇数月の第何何曜日と決まっている。
 我が家では居間の壁にゴミ分別方法と回収日の紙を貼っているのだが、この紙は古い案内のため蛍光灯の回収については書かれていない。その紙の欄外に手書きで蛍光灯の回収日を書こうとしてふと「奇数」の漢字がとっさに書けないことに気づく。

「う。どうやらくん。わたし、きすうのきの字が書けない。数は書けるんだけど」
「きすうのき? そんなん簡単じゃん」
「どうだったっけ、教えて。口で説明して」
「簡単簡単。まずウ冠を書くじゃろ」
「はい、ウ冠書きました」
「その下に大中小の大を書きます」
「はい、ウ冠の下に大を書きました」
「その下に可能不可能の可を書きます」
「どうやらくん、これ、きすうのきの字じゃなくて寄り道の寄るの字でお年寄りの寄りの字だと思う」
「あれ。ほんまや」
「奇数の奇はウ冠が要らないんじゃないでしょうか」
「そうや、ウ冠なしやなあ、おかしいなあ、奇数の奇はウ冠から始まると思ったんだけどなあ」
「うわーん、いきなりゴミ分別の紙に赤マジックで書いたけど、どうやらくんが言うとおりに書いたら間違った字だったよう、バカなひとが書いたみたいだよう」
「ウ冠のところゴニョゴニョと消してみたらどうかな」
「うう、こうかな、ゴニョゴニョ。うわーん、なんかもっとバカなひとみたいになったー」
「大丈夫、この紙は俺ら以外誰も見るわけじゃないし」
「そうだけどー、でもー、奇数の奇の字を間違って寄って書いたのもそれをゴニョゴニョ直したのに直しきれてないのもこれを修正テープなりで隠して書き直すのもなんかー、いやー」
「よしよし」

 とっさに漢字が書けないときには夫に訊くのもいいけれど自分で調べるのもいいと思う。そしていきなり書きたいところに書くのではなくて別のところに下書きをして確認してから目的の書きたいところに書くのがいいと思う。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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