みそ文

版画と弁当

 このまえの休日、版画の刷り作業で疲れていたら、夫が「なにか買ってきたものを食べよう。おれが買ってくるよ」と申し出てくれた。「ケンチキにしようか」と言う夫に「うーん、今日あたりは私達が求めていないパーティーバーレルのみのメニューになっているんじゃないかな」と数年前にふつうに単品のフライドチキンが食べたくてKFCに出向いた時がたまたまクリスマス時期でカウンターでクリスマス用パックのみの販売だと言われた記憶を手繰って伝える。夫は「ああ、そうか、そういえばそうだった」と思い出し「じゃあ、弁当は?」と提案してきた。

 うちから車で五分弱くらいのところにほっかほっか亭がある。では、と、インターネットでほっかほっか亭のメニューを見て「私はこれがいいです、お願いします」とメモ用紙に商品名と値段を書き込む。「じゃ、行ってくる」と夫はサクッと出かけてサクッと帰ってきた。私が注文した種類のお弁当が二個あった。「どうやらくんも同じぶんにしたんじゃね」とふたりで同じお弁当を食べる。根菜の煮物、鯖の味噌煮、大根と人参の酢の物、天ぷら、漬物、鶏とゴボウの炊き込みご飯。天ぷらのピーマンだけが私が食べられないものだったから夫に頼んで食べてもらう。私が食べても大丈夫なもので大半が構成されるお弁当もあるものなんだなあと感心しながら食べる。夫はほっかほっか亭のお弁当を食べると必ず「たまに食べるとおいしいなあ」と言う。「おいしいね」とこたえる。夫が「今日のこの弁当、ごちそうするよ」と私に言う。

「ありがとう。でも、なんで?」
「ほら、ボーナスでなにかおいしいもの食べに行こうって話してたの、なかなか行けないから」

 いやいや、えーと、それはそれとしてまたゆっくりと、ノドグロでもノドグロでもノドグロでも食べに連れて行ってくれたらいいと思うの、無理にほっかほっか亭のお弁当でボーナスお食事完了にしなくても。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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