みそ文

アイロン台と加湿器

 昨夜寝ていて、明け方頃だろうか、「う、乾く」という感覚で目が覚める。喉から鼻にかけての粘膜と顔の皮膚に乾きを覚える。

 私の寝室では足元側に置いてある引き出し二段の低い箪笥の上に加湿器を置いている。夜寝る前に加湿器本体の満水線まで水をたたえる。この加湿器はコンセントプラグの抜き差しで電源を切ったりつけたりするタイプで、加湿器プラグを挿しこんだ節電エコタップのスイッチを入れて加湿器を作動させ翌朝起きたらエコタップのスイッチを切って加湿器を切っている。あの電源を入れたり切ったりする道具の正式名称はなんと言うのだろう。ひとつのコンセントを例えばよっつに分岐して使うことができて、差し込んだ家電製品のコンセントのうち使用するものだけスイッチをオンにしたり使わないものはスイッチをオフにしたりできるもの。

 これまでは足元の箪笥の上で加湿器を稼働しておけばそれで問題なかったのだが、昨夜はどうしても自分の顔の近くに加湿器を持ってきたくなり、寝ぼけたまま稼働中の加湿器を抱え枕元に移動した。稼働中の加湿器は水を加熱しているからホカホカと暖かい。加湿器のコンセントコードが届くだけいっぱい引き寄せ枕元の畳の上に置く。加湿器の湯気が私の顔の左側近くになる。粘膜と皮膚が、しゅよよよよよ、と潤う。ああ、助かった。安心して再びぐっすりと眠る。

 睡眠が全身に行き渡り深々と満足して起床する。ほぼ毎朝必ず飲む豆乳入り紅茶を飲みながら、今夜から加湿器を枕元で稼働するにはどうしたらいいだろうかと考える。ひとつの方法としては、加湿器の場所はこれまでどおり箪笥の上のままにして私の枕の位置を今と反対にする方法がある。そうすれば自分の頭のそばに加湿器があることになりはする。しかし箪笥がある側は窓辺で夏は熱気が冬は冷気がそこにある。この季節、窓側に頭を向けて肩口が冷えるのは避けましょう、と思うと加湿器のほうを私の枕元近くに移動することになるのかな。

 快眠の求道者としては加湿器を畳の上に直に置くよりは少し高い位置に置いて湯気が降ってくるような構造にしたい。しかし私の枕元には現在棚のようなものがない。加湿器の水の温度が高くなっても平気な程度に耐熱で2リットル以上の水の重さに耐えられるくらいに丈夫なものがよいのだけど。なにか我が家に既にあるなにかで棚として流用できるものがあるとよいのだけど。

 現在居間で活躍している低い木の棚には観葉植物の植木鉢がみっつのっている。この植物たちを床に布を敷いて直置きして冬の間この棚を私の枕元加湿器置き場にしようか。でも窓辺の植木鉢の位置が今よりも20cm前後低くなるということはそれだけ低い温度の場所に置くということで植物たちが少し寒くなるかなあ。それに今は植木鉢が棚にのっているから掃除をするときも棚の下をざあっと掃除できてラクだけど床に植木鉢があると受け皿ごとよけて床を掃除するのが手間になりそうな気がするなあ。

 もうひとつの別の木の棚は植木鉢のものよりはさらに背が高く高さが60cmほどある。そしてやはり居間にあるのだが、夫のPC置き場(PCを使うときにはそこからコタツに持ってくる。コタツは温かい季節になるとこたつ布団を取り去りただのテーブルになる)兼将棋盤置き場兼碁石置き場兼その日の新聞置き場として活躍しているからこれを横取りするとなるとこれらの置き場を工夫する必要が出てくる。

 となると私の枕元加湿器用には新しく小さな棚を買わねばならないのかなあ。年中必要なわけではなくて冬の加湿器稼働時期だけのことだからかさばらないものがいいんだけどなあ。

 それにしても私はこれまでどうして加湿器を足元側に置いていたのかと考えてみると、ひとつは棚の上の高さと広さが加湿器を置くのにちょうどよいということがあるのだが、もうひとつはエコタップのスイッチのランプが明るくて眩しく感じるから自分の目から遠い足側に置こうと思ったんだわ、と思い出す。そうなんだよなあ、エコタップのあのスイッチのランプがもう少し地味だと眩しくなくていいんだけどなあ。かといって加湿器をつけたり消したりするのにいちいち壁のコンセントに直接プラグを挿したり抜いたりするのは手間だよなあ。枕元でもあんまり眩しくないエコタップがあればいいなあ。今使っているエコタップはスイッチ部分が赤色で通電すると朱色のランプがつくけれど(もうひとつスイッチそのものは無色透明のものもあるがそれもスイッチを入れるとやはり朱色のランプが灯る)、もしかするといまどきの世の中には今我が家にあるものとは異なるタイプのエコタップがあるかもしれない。よし、マルツパーツ館に行ってみよう。

 銀行と郵便局での用事を済ませてからマルツパーツ館に行く。どこかなどこかなと店内でエコタップの展示位置を探す。あった、あった、お店の壁のフックにかけてある。タップのスイッチの数が4個のもの6個のものとあり、コードの長さは1メートル、2メートル、5メートル、などいろいろ。私の枕元の壁にはコンセントがあるからコードはそんなに長くなくていい。むしろ短めのほうがコードが邪魔にならなくていいかも。タップのスイッチの数もよっつあれば十分。そしてこのエコタップの売りは「無駄に光らない節電タイプ」であること。つまりスイッチを入れてもランプがつかない。つまりスイッチを入れても眩しくならない。おお、私が求めていたタイプのものがまさにここにあるではないか。しかしスイッチを入れても切っても通電状態を目視確認できないとなるとスイッチの切り忘れがあるかしら。いやいや、それは心配ご無用。エコタップの端に丸い小さな緑色のランプがあり通電していればここが光る。直径1mmもないこのくらい小さなランプならばそんなに眩しくないかも。よし、これにしよう、と購入を決める。

 そのとき、あ、そうだ、うちにある、ほとんど使っていないアイロン台はどうかしら、と思いつく。我が家では衣類にアイロンをかけるのはごくたまにだから普段アイロン台は四本の脚を折りたたみ押入れに片付けてある。そうだ。アイロン台ならもともとアイロンの熱に耐えるようにできているから加湿器の暖かさ程度なら十分に耐熱であろうし、プラスチック製の加湿器本体と2kg前後の水の重さくらいならきっと平気にちがいない。我が家のアイロン台は正座してアイロンをかけるタイプのものだから立ってアイロンをかけるタイプのアイロン台に比べるとずっと高さは低いけれど、あのアイロン台を枕元に置いて加湿器をのせて稼働させたら加湿器の湯気もうれしいけれど加湿器本体のぬくもりが枕元でほのかに漂うのもうれしいかも。今のアイロン台そのままではいかにもアイロン台だから何か安眠を促すような地味目の色合いの布をアイロン台の上にかけてその上に加湿器を置こう。わあ、いい考えだ。

 レジでエコタップの代金を支払う。帰宅して押し入れからアイロン台を出す。埃を拭き取る。四本の脚を開いて枕元に置いてみる。ベージュと茶色の布をかける。加湿器をのせる。買ってきたエコタップをコンセントに挿し込む。エコタップの差し込み口に加湿器のコンセントプラグを入れる。エコタップのスイッチを入れる。加湿器の蓋についている橙色のランプがぽちりと灯る。おお、ちゃんと通電した。エコタップの通電ランプの緑色は、ぽちっ、としていてそんなに眩しく感じない。むしろ加湿器のぼんやりとした橙色の通電ランプのほうが眩しいといえば眩しいくらい。でもこのくらい高さがあれば体を布団に横たえた状態では加湿器の通電ランプの明るさはそれほど見えず気になりにくいのではないかな。エコタップの通電スイッチを切る。緑色の通電ランプが消える。加湿器の橙色のランプも消える。よしよし、これで加湿器のスイッチオンオフは簡単にできる。

 さあさあ、今宵から、枕元に加湿器のあるうるおい生活はじまり、はじまり。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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