みそ文

高みを目指す

 仕事から帰宅して玄関に鍵を差し込むとなにやら動きが軽い。ドアが開く。うわっ。私、鍵を閉め忘れて出勤したのかっ。と動悸をおぼえる。家の中で灯りをつけて着替える夫の姿を見て、ああ、夫が帰ってきて玄関の鍵を開けたのか、ああよかった、と安堵する。「おかえり。私が鍵を閉め忘れたのかと思ったけど、どうやらくんが先に帰っとったんじゃね。よかったー。ただいま」

 中に入り、荷物を置き、カーテンを閉めてエアコンと扇風機をつける。いつもの流れで食洗機の扉を開けようとしたら食洗機の扉が開いている。うわっ。私、食洗機の扉を閉めてスイッチ入れてから出勤したつもりだったのに、スイッチを入れる以前の扉を閉める段階からまるごと忘れたのかしらっ。と再び少しどきどきとしながら庫内の食器をしげしげと眺める。

「どうやらくん、もしかして食洗機開けてくれた?」
「うん。乾き終わってたみたいだから開けた」
「ああ、そうなんだー。よかったー。閉めてスイッチ入れるの忘れたかと思ったー」
「洗浄してないわりにはあまりにもきれいすぎるじゃろう」
「うん、きれいきれい。ちゃんと洗えてる」

 希望としては、自分の暮らしに関することで、自分が何かし忘れたかなあ、と思うようなことがあったときでも、既にいまさらどうしようもないことで、かといって別段取り返しがつかないというようなことでない場合には、思わずどきどきするのではなくて、ただ淡々と、あーらー、無事といえば無事でよかったねー、と思えば思うくらいの平常心でそこに佇めるようでありたい。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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