みそ文

半夏生は焼き鯖で

 本日は半夏生(はんげしょう)。

 現在わたしが暮らす地域では、この半夏生の日には、焼き鯖を食べる文化風習がある。
 くわしいことはよく知らないのだけれども、なんでも昔、この地方を治めていたお殿様が、この時期に焼き鯖を食べて、体調を整えて、これから暑さが厳しくなる季節に夏バテすることなく暮らそうぜ、と、領民に御触れを出したとかで、その御触れに従って、老いも若きも赤子にいたるまで、一人あたり鯖一匹、丸ごと串刺し焼きサバ一本を食べて、暑気払いの前哨戦に努める。

 だから、半夏生の日は、食品を売るスーパーマーケットの駐車場には、「半夏生」「焼きサバ」ののぼり旗がはためく。スーパーの建物の出入り口付近に、炭火焼の鯖の串焼きを売るテントを特設するお店もある。
 野外での特設がない場合でも、店内の鮮魚コーナーの焼き魚の平台には、串焼きにされた鯖たちがパック詰めされて山積みになる。

 わたしは焼き鯖は好きだから、よく焼いて食べるけれど、ひとりで丸ごと一本(一匹)は少し多すぎる。
 半夏生の食文化としての正当な摂取量は、一人一匹、乳幼児も一人一匹、らしいけれど、現在の領民たちの多くは、それほど、一人当たりの鯖の摂取数についてこだわっていないように見受けられる。
 また、半夏生の日にどうしても鯖でなければ、とこだわる領民も、今はそれほど多くなく、みなそれぞれに、その日に食べたいものを食べている様子だ。

 それでも、こちらの地方局のテレビニュースなどを見ていると、今日は半夏生だから、家族の人数分の焼き鯖を予約注文して炭火焼してもらったのを買いに来ました、というような映像が流れる。
 だから、地域や家庭や人によっては、今でも、半夏生の鯖をまじめに食べて、ちゃんと暑気払いを始めるのだろうと思う。

 半夏生は、「これからさらに本気で暑くなっていくからね、そのつもりでよろしくね」という環境からのお知らせの日であると同時に、人間の側も生き物として、「なるほど、また夏がくるのですね、了解しました、がんばりましょう」というこころづもりをする日なのかもしれないな。


「ラーメンはネギ抜きで」

「朝に「おかえり」と言って見送る」

「破傷風と過食症」

「夫の感想(「劒岳」)」     押し葉

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

ときどき、思い出したように、いただいたメッセージへのお礼やお返事をリンク先の「みそ語り」に書いています。よろしければ、いつでも、どうぞ、どなたでも、ご覧ください。「みそ語り」では、メッセージをくださった方のお名前は書いておりませんので、内容から、これは自分宛かしら、と推理推察しながら読んでいただければうれしいです。手の形の拍手ボタンからメッセージをくださる場合は五百文字以内、文字の方の押し葉ボタンからメッセージをくださる場合は千文字以内となっております。文字数制限なくお便りくださる場合には、下のメールフォームをご利用ください。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (0)
暮らし (108)
仕事 (160)
家族 (298)
想 (23)
友 (47)
学習 (79)
旅 (16)
心身 (8)

FC2カウンター

検索フォーム

FC2Ad

Template by たけやん