みそ文

帰省の挨拶

今回お彼岸に帰省したとき。実家に到着して、まずは、荷物を二階に持って上がる。実家滞在中に寝泊りする部屋は二階だから。部屋の窓を開けて、空気を通す。

二階の部屋の窓から見える洗濯物を干す場所に、むむぎー(甥っ子)の姿が見える。小学校の制服を着たままで、洗濯物の取り込み作業をしている。私は窓から体を乗り出し、「むむぎー。やっほー。ただいまー。こんにちはー。」と声をかける。むむぎーは、「あれ?こんにちは。え?みそちゃん?なんで?なんで、みそちゃんがおるん(いるの?)」と、にっこりと、洗濯物を抱えたまま驚いている。「お彼岸じゃけん、お墓参りに帰って来た。」と言うと、「ええ?そうなんじゃ。じめいさん(夫のこと)もおるん?」と言う。「そうよ。どうやらくんも一緒よ。」と言うと、「わあ、そうなんじゃあ。」と言いながら、洗濯物を抱えて、離れ(弟家族が暮らす棟)の建物に入って行きつつ、「おかあさーん!みそちゃんがおるよー。どうやらくんも、あ、じめいさんじゃった、も、いっしょじゃってー。」と報告する。離れの中からは、「そうよー。今日、みそちゃんと、じめいさん、帰ってきてんじゃったんよ。」と、ゆなさん(義妹。弟の妻。むむぎーとみみがー(姪っ子)の母。)の声が聞こえる。

二階の部屋で荷物をほどいて、一階に降り、トイレに行く。洗面台に移動して、手を洗ってうがいをする。それから、仏間にて、お仏壇の前に座り、両手を合わせる。ご先祖様、おかげさまで、無事に長距離運転してくることができました。ありがとうございます。広島の人たちも皆、元気にしていて嬉しいです。

それだけ済ませて居間に行くと、夫と、母と、ゆなさんと、むむぎーと、みみがーがいて、なにやら、わらわら、笑っている。「なに?なに?どうしたん?」と、一拍遅れてその場にやってきた私が訊くと、母が、「むむぎーとみみがーにとって、みそちゃんはおばちゃんで、じめいさんはおじちゃんじゃ、いう話をしょうたんよ(していたのよ)。」と教えてくれる。

そういえば、以前書いた「縁戚関係」の頃には、むむぎーもみみがーも、私と夫の関係が、夫婦なのか、親子なのか、わかりかねる様子だった。あの頃よりも二人とも、ずいぶん大きくなっているはずなのだけど。「むむぎーとみみがーには、まだもう少し、縁戚関係は難しいのかな?」と、私が言うと、夫が、「いやいや。大丈夫。むむぎー、ちゃんと自分で考えて、ちゃんとわかっとった(わかっていた)。」と応える。

私がいない間に、居間で繰り広げられた会話は、だいたい次のようなものだったらしい。
むむぎー:「おれ、二階の洗濯物干すところで、みそちゃんにおうた(会った)。」
母:「むむぎー、あんた、ちゃんと挨拶したんね?」
むむぎー:「ちゃんとしたよ、こんにちは、言うたもん。」
母:「むむぎー。みそちゃんには、こんにちは、じゃなくて、おかえり、じゃろ。」
むむぎー:「えー?なんで?」
母:「なんでじゃと思う?」
むむぎー、しばらく考える。
むむぎー:「あ!おれ、わかった!みそちゃんは、おれのお父さんのお姉さんじゃろ?ということは、この家で生まれて大きくなった、いうことじゃろ?みそちゃんが子どものときに住んどった(住んでいた)家に帰って来たけん、みそちゃんは、ただいま、って言うたんじゃ。じゃけん、おれはのほうは、おかえり、なんじゃ!わかった!」

「この家で生まれた」というところだけ、若干の誤りがあるものの、大意としては問題がない。その話を聞いた私は、「へえ。すごいじゃん。むむぎー。よくわかるようになったねえ。」と、おおいに感嘆する。しかし、むむぎーの母であるゆなさんは、「いや、いくらなんでも、もう、小4じゃし、いい加減、それくらいわからんにゃあいけんじゃろう(わからなくてはならないでしょう)。」と、冷静に言いつつ、豪快に笑う。

いやいや、でも、ほら、なんていうのか、そういう一連の繋がりを、自分で考えて、自力で理解に至れるようになっただなんて、なんだかすごい成長じゃん。洗濯物を取り込むお手伝いも、できるようになってるし。たまにしか会わない伯母の立場としては、そういうひとつひとつの全てが、非常に感慨深いのだ。常日頃、そして、帰省の折にはよりいっそう、ご先祖様に向かって密かに、むむぎーとみみがーの成長サポートをお願いしている立場としては、祈った甲斐も感じるし。伯母は、今後も引き続き、絶賛、お祈りするよ!と、内心熱く、拳を握り、天に突き上げるのであった。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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