みそ文

杞憂の達人

前回書いた「杞憂」を読んでくださった方々のうち何人かの方がコメントを寄せてくださったのだが、こんなところにもあんなところもにも、おっと、そんなところにも、というかんじで、この世の中には、「杞憂の達人」とでも呼ぶべき人々が、私が思うよりも、ずっと多く、存在しているようである、と、私はこのたび学習した。

「レーシックを受けることで、白内障になるのでは、老眼になるのでは、緑内障になるのでは、と、いろいろ考えて、ずっとできないでいるのだ」という人には、「レーシックとは関係なく、近視を矯正してもしなくても、加齢によって、白内障にも老眼にも、ちゃんとなるから大丈夫だよ」と知らせてみた。「近視矯正手術の種類によっては、一時的に眼圧が高めになることはありうるけれど、そのための検査も対策もきちんとするから、そのままずっと緑内障になる心配はしなくて大丈夫だよ」ということも。

また別の人は、「手術の時の麻酔はどうするんだろう。眼球に注射針を刺すのかな」と心配していたとのこと。施設や手術方法によって若干差はあるのかもしれないが、夫がレーシックを受けたときには、麻酔は点眼麻酔(目薬)のみ。私がICLを受けたときには、軽い精神安定剤の飲み薬で気持ちと筋肉と神経をほぐして、ソファでゆったりとくつろいでいるところに、目薬の麻酔薬をぴちゅっぴちゅっと点眼され、さらにやさしく清浄綿で眼の周りをぬぐってもらえた。弟も妹も何人かの友人も、レーシック経験者だが、眼球に麻酔のための注射針を刺したという話も、それが怖かったという話も、今のところ、聞いていない。眼は粘膜でできていて、厚い皮膚に覆われていない部位なので、麻酔薬も注射で深く差し込まなくても、点眼すればそれだけでちゃんと吸収されるんだろうな、と、勝手にイメージしているのだけれど、どうだろう。

そしてさらに別の方は、「地震の揺れで眼球にメスがぶすり」と刺さったらどうしよう、という不安で、あっさりと手術を断念したというお話を聞かせてくださった。私は、「レーシックはレーザーで手術するものなのでメスの出番はないでありましょう」ということと、レーザー機械も人間も装置によって固定されておりますゆえ、揺れで手元が狂って、という心配はきっと無用、ということをお伝えしてみた。(「みそ語り」の「地震の揺れ」をご参照ください。)その方は、「メスでなくてレーザーということは、地震の揺れの勢いで、目玉の中心を、じゅんっ、と焼き切ってしまうのでは」という心配後、「でも、機械も人間も装置で固定されていればその心配もないかな」と思い直し、「だけど、固定されているということは、地震が起こって、眼科のスタッフも他の患者さんたちも、皆我先にと、次々と逃げる中、自分だけが固定されていて動けなくて、逃げ出せなくて、「待ってー!私を置いて行かないでー!誰か、この固定装置を外してー!」と叫びつつ一人取り残される、ということ?」と心細くなってから、「でも、そこまで強固な固定ってわけじゃないのかな」と、逡巡を重ねられたご様子。さらに、手術前には、まつげを抜くか剃るかするものだと勘違いしていた友人の話から(「みそ文」の「まつげ」をご参照ください)、ピンセットが目の前に迫ってきて、恐怖と痛みの中、一本一本まつげが抜かれる状況は、生爪はがしに匹敵する拷問、というイメージまで湧く様子。怖いことを想像しようと思って、意図的に想像しているわけではなく、何もしなくても自然に、ふうっと、うにょっと、恐怖を伴う状況のイメージが湧いてくるものなのだろう。「杞憂」といえども、ここまでくれば、なんというか、あっぱれ!だ。私は、今後この方のことを、誠に勝手にではあるが、「杞憂道の達人」とお呼びして、密かに崇めることにした。

ちなみに、手術中の固定装置は、瞼が勝手に閉じないように、目の部分に施されるもの。全身は、手術台に横たわった状態ではあるものの、手も足も自由である(むやみに動いたりはしない)。近視矯正に限らず、殆どの手術がそうだろうが、手術中、拘束衣で包まれるわけでも、手錠や足枷をかけられるわけでもない。     押し葉

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

ときどき、思い出したように、いただいたメッセージへのお礼やお返事をリンク先の「みそ語り」に書いています。よろしければ、いつでも、どうぞ、どなたでも、ご覧ください。「みそ語り」では、メッセージをくださった方のお名前は書いておりませんので、内容から、これは自分宛かしら、と推理推察しながら読んでいただければうれしいです。手の形の拍手ボタンからメッセージをくださる場合は五百文字以内、文字の方の押し葉ボタンからメッセージをくださる場合は千文字以内となっております。文字数制限なくお便りくださる場合には、下のメールフォームをご利用ください。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (0)
暮らし (109)
仕事 (161)
家族 (298)
想 (23)
友 (47)
学習 (79)
旅 (16)
心身 (8)

FC2カウンター

検索フォーム

FC2Ad

Template by たけやん