みそ文

杞憂

お彼岸連休に帰省したとき。仲良しのめいちゃんに会う。めいちゃんの当面の考え事は、近視矯正手術のレーシックを受けるかどうか。ネットで検索してみたり、県内の実施施設(眼科)の資料も取り寄せて検討中。そんなめいちゃんの心配事は、「手術中に停電になったらどうしようか、と思うんじゃけど、それはバックアップ電源があるけん大丈夫です、って資料にも書いてあって、でも、もし、手術中に大きな地震が来て、角膜はがしかけのまま避難せんといけんようになったらどうしようか、と思うんよ。」ということらしい。

めいちゃんとは40年近い付き合いになるはずなのだが、彼女がそんなに何かを心配するタチだったとは、私は、迂闊にも、全く知らずにいた。私は、不謹慎ではあるものの、とりあえず、「手術中、大きな地震が来たときには、がんばって、ぽっくり逝こう。」と言ってみる。めいちゃんは「ぽっくりも、いやなんよねえ。」と言う。それは、まあ、そうだろう。

「でもね、めいちゃん。地震の心配をするのは、まずはレーシックが適合するかどうかの検査を受けてみて、実際手術可能なことがわかってからでいいんじゃないかなあ。」
「えー?そうかなー?」
「えーとね、私みたいに角膜が薄い体質(眼質)でレーシックができない場合もあるし、他にも眼圧が高い場合も手術できないし、いろんな理由でレーシックが適合しない人って、けっこういるらしいよ。」
「そういえば、みそちゃんは、レーシックじゃない方法で手術したって言ってたよね。」
「うん。フェイキックIOLの中のICLっていうタイプの手術。角膜はそのままで、眼球の虹彩の内側にレンズを入れるん。」
「うわあ。じゃあ、それって、レンズを取り出せば、元通りになるってこと?」
「そうなんよ。元通りにもできるし、まあ、あんまりせんとは思うけど、必要ならば、度を変更することもできる。年をとって老人性白内障になったときには、近視矯正してるレンズを取り出して、そのまま、自分の白濁した水晶体と新しい人工水晶体を入れ替えてもらえばいいの。」
「なんかようわからんけど、いいねー。」
「でね、私が最初に検査してもらった眼科では、レーシックを希望する近視人口の三割くらいが、いろんな事情でレーシック不適合なんだって教えてもらったよ。で、まあ、私はレーシック不適合だったから、別の術式可能な眼科を探して、そこで別の手術を受けたんじゃけどね。」
「どうやらくんもレーシックしちゃったんじゃろ(レーシックなさったのでしょう)?」
「うん。どうやらくんがレーシックの検査を受けたときもね、どうやらくんは大丈夫だったけど、同時に同じ検査を受けていた別の若い女の子は、眼圧が高くて手術できないですね、眼圧を下げる治療をしてから、あらためて考えてください、って説明を受けて、がーん、って放心状態になってたらしいよ。」
「ええー、そうなんじゃー。」
「じゃけん、めいちゃんも、まずは、地震の心配の前に、めいちゃんの眼がレーシックに適合するかどうかを心配して、不適合だったときにも、がーん、と放心しとらんと、さっさと次にいけるよう心づもりしとくのがええんじゃないかねえ(心づもりしておくのがよいのではないかしら)。それにね、検査を受けて、レーシック適合だとしても、そんなにすぐに手術できるわけじゃないけん。手術の予約が取れるのって、早くても数週間後、普通は数ヵ月後とか半年後とかなかんじじゃけん。地震の心配は、その日程が決まってからにしようやあ。」
「そうかあ。そうなんじゃあ。私、なんとなく、眼科に行ったら、すぐにその場でってことはなくても、何日後かにはすぐ手術、みたいな気分だったかも。地震の前に、手術可能かどうかじゃね。その前に私は、検査を受ける眼科を決める段階をまずクリアせんにゃあいけんね(まずクリアしなくてはいけないね)。」
「うん。それに、めいちゃん、実際、眼科に行ってみて、病院の雰囲気やスタッフの人との相性なんかがイマイチだったら、別のところにも行ってみるほうがいいよ。」
「そうじゃねえ。地震よりも、考えること、いろいろあるねえ。みそちゃんに、聞いてもらってよかったー。」

そんな話を、めいちゃんとしたんだよ、と、夫に話してみたところ、夫は、すぐさま、「レーシック中の地震って。それは、ぜひ、めいさんに、メールして教えてあげて。そういうのを、まさに、杞憂、って言う、って。」と、助言をしてくれた。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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