みそ文

たますじ

 友人は、二人の息子を育てている。二人の男の子たちは、私と同じく、ズボンをはくときにジャンプする人たちだ(「ズボンでジャンプ」「ジャンプ遺伝子」参照)。
 特に上の男の子は、なにかというと、「僕とみそさんは、よく似てるけん。仲間じゃけん。」と言うのだそうだ。ズボンジャンプ以外に、何が似ているかというと、体が痒くなるところ。アレルギー体質による皮膚炎や痒みの症状が出るのだ。私の場合は、彼に比べると、ずっと、長年自分の体を研究してきていることもあり、最近では、そんなにひどい痒みに苦しむことはない。

 それでも、ときどき、ジャガリコ(スナック菓子)を食べるとたいてい痒くなる。そのときの体調にもよるのだけれど、食べれば、多かれ少なかれ、痒くなるのはわかっている。わかっているけど、どうしても食べたいときには食べる。
 昔はUFO(カップ焼きそば)を食べると、頭皮に炎症がおきて痒みが生じていたけれど、食べたいときには食べた。最近では、UFOはまったく欲しいと思わないから食べないけれど、ジャガリコはたまに欲しくなるので食べる。すると、痒くなる。そして、痒み止めの薬を飲んだり塗ったりする。

 体が痒くなると、体が全体的に熱くなる。炎症性発熱だろう。少しでもラクになりたくて、太ももの内側などを、夫の体の冷たい部分に、ぴたあっと、くっつけてみたりする。そうやって涼をとると(冷やすと)、痒みがマシになるのだ。
 夫は、そのたびに、とても嫌がる。「あついー。みそきちの熱で、こっちの細胞が壊れるー。やめてくれー。」と言いながら、体をよじらせて逃げてゆく。私は「これは夫婦のスキンシップよー。ちょっとくらい、冷い(ひやい)の分けてくれたっていいじゃん。私たち仲良しじゃろ?」と粘るが、夫は「スキンシップとか、嘘言うなー。痒くて熱いけん、涼をとりたいだけじゃろーがー。仲良しかどうかとこれは別。冷凍庫から保冷剤出して冷やせばいいじゃん!」と断言する。
 ちっ、ケチな男だぜ、と、心の中で舌打ちをする。

 という話を友人にしたら、「ああ。みそさん、ほんとに、うちの子も、そう。ジャガリコ食べると、痒いのがひどくなるのに、食べるん。痒くなっても、好きなんよ。皮膚科の先生も、自分で自分が痒くなるものを把握して、調整する力をつけていくしかないんですよ、って言うてんよ(おっしゃるのよ)。それなのに、これ食べたら痒くなるってわかってるものも食べてしまうんよ。それで、夜中に、体が痒い痒い、言うて、寝れなくなって、お母さん薬塗ってー、お母さん、熱いようー、って、裸ん坊になって、涼をとろうとするんよ。私の体に、ぴたあって、くっついて。」

「うん、うん。わかるよ、わかるよー。」
「でもね、うちの子は痒くなると、肛門とか陰嚢とかが、特にかゆくなるみたいなんよ。」
「あー。皮膚でも柔らかいとこや、粘膜に近いところは、特に痒くなりやすいかも。」
「そうなんや。だからなんや。ほんまに痒いんやね。でね、お母さん、痒いよう、熱いよう、って、肛門と陰嚢を、私の体に押し付けるん。」
「そ、それは。痒いんやろうし、熱いんやろうけど。」
「みそさんも、うちの子と仲間ってことは、どうやらくんの体に、肛門とか押し当てるん?」
「押し当てません! ちゃんとパンツ穿いてます!」
「そうなんやあ。うちの子は、痒い痒いって、素っ裸で、一晩中、私の体から涼をとってる。」
「まあ、それで、眠れるんなら、今のうちは、そうしながらでも、少しずつ、大きくなるまでに、自分で痒み対策できるようになるといいねー。」
「でもね、みそさん、私の体もね、もう、そんなに、ピチピチってわけじゃないけん。一晩中、肛門や陰嚢を押し付けられるとね、翌朝になっても、肌に肛門のしわとか、陰嚢のすじとか、痕(あと)が残るん。それがね、なかなか、消えんのん。でね、それは、ちょっと、勘弁してほしいん。」
「ええと、それは、なんというか、冷やしてもらえれば、痒いのは、すっごいラクなんじゃろうけど。まだ、今は、肛門のしわや、陰嚢のすじの痕を残すのが、母親の体じゃけんいいかもしれんけど。大きくなって、恋人や結婚相手と一緒に寝るようになったときには、その癖は、やめたほうが、いいと思う、ね。」
「じゃろ? みそさんも、やっぱり、そう思う?」

 私もそう思うけど、私でなくてもそう思う、と思う。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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