みそ文

水虫と新妻

 水虫薬の相談をしてくださったのは、若い女性のお客様。
 どこがどんなふうなのか、痒みや痛みはどの程度なのか、初めての水虫なのか、何回目かの再発なのか、ことこまかにうかがってゆく。
 その結果、お薬の使用者は、この女性の方ご本人ではなく、配偶者の方であることが判明。仕事中はずっと革靴を履いているので、ある程度仕方ないかとは思うんですが、とのこと。靴下をせめて五本指タイプにするだけでも、足の蒸れ具合はずいぶんと違いますから、よかったらお試しくださいね、と提案。

「水虫の薬の種類が、こんなにたくさんあるとは思っていませんでした。どれが一番効くんでしょうか?」
「はい。一応、お薬のランク的なものはあるんですが、それよりも、その人その人の、水虫との相性みたいなもののほうが、お薬の効き具合には重要みたいなんです。」
「そうなんですか。では、どれを選べばいいんでしょう?」
「痒みがひどければ、痒み止め成分がしっかりと入っているもので、まずは痒みが引くのを実感してもらうのがいいですね。」
「じゃあ、この、かゆみに! って書いてあるのとかがいいですか?」
「はい。このシリーズは、痒み止め成分しっかりしてます。ただ、スースーする成分もたっぷり入っていますから、患部に沁みてつらそうであれば、刺激の少ない内容の、こちらなどのほうがいいと思いますよ。」
「あ。それは大丈夫です。薬を塗って沁みそうなかんじではなかったです。」
「そうですか。では、お薬のメインの成分の説明をしますね。水虫の元となるカビをやっつけるお薬を抗真菌薬と言うんですが、そのランクとしては、こちらの棚の段のものが、わりと昔ながらの成分で値段も安めです。こちらの段のは少し新しい成分で値段も少し高くなります。そしてこちらの段になると、かなり最新グループの成分で、値段もさらに高くなるかんじですね。でも、大切なのは、値段よりも、ランクよりも、きちんと毎日、数ヶ月以上、塗り続けてもらうことなんです。」
「じゃあ、今回は、これにします。でも、このシリーズ、クリームと液体とスプレーとだったら、どれが一番いいんですか?」
「それも基本は、その方にとって、続けやすい形、です。患部の症状にもよるんですが、面倒でなければ、チューブから絞り出して、丁寧に塗りこむのが、お薬の定着性や浸透性としては優れています。でも、その作業も、毎日のこととなると、けっこう面倒くさいものなんです。お薬を塗った後の指先を洗ったりぬぐったりすることも考えたりすると、手が汚れなくて済む液体やスプレーは、使いやすさと続けやすさの点で、人気が高いです。」
「そうなんだー。主人は今も水虫を放置してるくらいですから、自分でまじめに薬を塗り続けるのは、たぶん無理です。」
「そうですか。どうしましょう。」
「だいじょうぶです。主人が布団に入って寝たあとで、私が毎日塗ります。」
「まあ。それは、すばらしいです。水虫治療のために、ご家族の方が、そこまで協力してくださるのは、なかなかないことです。」
「まだ結婚したばかりなので、今のうちだけでも。」
「そうなんですかー。いいですねー。ではですね、水虫再発組とのことですから、患部だけでなく、少し広めに、お薬を塗るようにしてみてください。お風呂上りが効果的ですが、足が清潔にしてあれば、お布団に入ってからでも大丈夫です。」
「どれくらい続けないといけないですか?」
「三ヶ月以上が目安でしょうか。これから夏が本番になって、終盤になって、秋になる頃までは最低でも、ですね。お薬塗ってしばらくすると、見た目には治ったように見えるかもしれませんが、そこで塗り止めずに、涼しく寒くなる頃まで、じっくりと気長に、塗り続けてください。それが、水虫をしっかり治して、再発しにくくするコツです。今回選んでくださったお薬は、お値段も上等な部類のものですが、症状が落ち着かれて、涼しくなってからも念のために続ける段階になったときには、このあたりの、少しランクも値段も低めのものに替えてゆかれても十分に効くはずです。とにかく、気長に続けてくださいね。」
「わかりました。がんばります。五本指ソックスも買います。」
「あと、できれば、外から帰って来られて、手を洗ってうがいをするときに、足も洗ってよく拭いて乾かしてもらうようにすると、水虫の治りがとても早くなります。そのへんも声をかけて差し上げられそうだったら、ぜひよろしくお願いします。」
「はい。やってみます。ちゃんと治ってくれるといいなあ。」

 新婚の力って、すごいなあ。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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