みそ文

白髪の所有

 去年のお盆だったか、今年のお正月だったか、実家に帰省したときに、居間に座り込んでくつろいでいたとき。姪っ子のみみがーが、いつの間にか背後にいて、「みそちゃん! きらきら光る赤い髪の毛があるよ。なんで? なんでこんなきれいなのがあるん?」と問うてくる。

「みみがー。それはね、白髪よ。髪の毛をヘナっていう薬草で染めるとね、白髪は赤いようなオレンジ色のような茶色のような色になるんよ。黒い髪は少しだけ茶色っぽい黒色になるんじゃけどね。」
「ええー、そうなん? すごいねー。きれいじゃねー。いいなー。みそちゃん、赤くしたシラガがあって、いいなー。」
「そ、そう?」
「シラガなら、おじいちゃんやおばあちゃんにもいっぱいあるし、おとうさんやおかあさんにもときどきあるけど、こんなきれいな赤い髪の毛はないよ。」
「この色はね、ヘナで染めた時独特なんじゃろうね。みんなはヘナ使いようらんけん、こんな色じゃないんじゃろう。」

 そこに甥っ子のむむぎーが、やはり背後にやってきて、「ほんまじゃ! みそちゃん、ここにも、ここにも、あ、ここにも、赤い髪の毛があるよ。ぼく、これほしい!」と言って、引っぱって抜こうとする。

「おにいちゃん! 抜いたらダメよ! これは私が見つけたんじゃけん、わたしのなんよ。」
「じゃあ、みみがーは、そっちがわ半分ね。ぼくがこっちがわ半分で、半分こならええじゃろ?」
「えー、半分こずつならー、まあ、いいけどー。」
「じゃ、ぼくのほうの分を一本。みそちゃん、一本もらっても、ええ?」
「うん。まあいいけど。抜くのを痛くないように上手に抜いてよ。」
「あ、おにいちゃん、おにいちゃんのほうの分でも、抜くのはだめ! みそちゃんがいいって言うてもダメ。せっかくきれいなんじゃけん。抜いたらいけん。」
「きれいなけん、抜いて持っとくんじゃん。みみは自分のところのを抜かずに置いといたらええじゃん。ぼくの分はぼくが好きなようにするけん。」
「だめよ、だめ。おにいちゃん。そんなこと言うんなら、そっち半分もあげんよ。全部私のにするよ。」

 君たちに告ぐ。私の頭に生えてる髪の毛は、全て私のものだ。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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