みそ文

「おはぎ」をおかずに

夫が出張で広島へ出かけた。せっかくだから、実家で一泊してくる、と計画して、数日前に実家に電話して、「泊めて。それと夕ご飯も頼む」と依頼していた。

広島での仕事は滞りなく終了し、もともと日帰り出張予定の、同じ会社の人は福井に向かって帰られた。夫はひとり実家に向かって、夕方六時時前には到着し、ゆっくり過ごしている様子。

「夕ご飯はなんだった?」と電話で尋ねる私に、夫はくすくす笑いながら、「なんだと思う?」と訊いてくる。
「私の予想は、おでん、って、言ってあるじゃん。おでんじゃなかったの?」
「おでんじゃなかった。今日のおかずは、おはぎ、だった。」
「え? おはぎ? おかずに? じゃあ、ご飯はご飯であるの?」
「うん。くすくす。」

どうやらの母(夫の母)のそういう柔軟なところが、私はとても好きだ。彼女のそういうところは、加齢とともに自由度を増しているような気がする。

そんな義母の息子として大きくなった夫だから、彼もかなり柔軟で、私の作る食事に不満を示したことは、結婚十五年の間に、たぶん一回あっただけである。その日(十年以上前のある日)私の欲望に合わせて作った夕食は、主食がみたらし団子、おかずがホワイトクリームシチューであった。私はたいへん満足だったが、夫は、「この組み合わせには、二度と会えなくていい。」と言っていた。私もその日以来、その組み合わせへの欲望は湧いてこず、今のところ夫婦の食生活は円満だ。よかった。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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