みそ文

黒い服の女

大学生の時。自分の部屋で眠っていた。ふと気がつくと、なんだか体全体が重い。く、くるしい、気がする。うーん、うーん、と、目を開けようとしてみる。目はぱっちりとは開かない。薄目でなんとなく見えるだけだ。そんな私の体の上には、掛け布団がかかっており、そのかけ布団のさらに上に、女の人が馬乗りになっている。この人がこんなふうに乗っているから動けないんだ。髪は長めの直毛で、黒っぽいワンピースを着ている。

でも私はとっさに、自分の上に馬乗りになってる人は親しい友人だと判断して安心した。そして「ごめん。今すごい眠いけん、あとで電話するね。」と言って、そのまま再び寝てしまう。ぐう。

ぐっすりよく寝て、すっきりさっぱり目が覚めて、さっそく友人に電話する。「さっきはごめんねー。せっかく来てくれたのにー。寝てて起きられんかったー。今起きたー。」

彼女は不審気に、「えー。行ってないけど」と言う。

あれー、おかしいなあ。うーん。髪型もその友人と同じだったし、彼女はその頃よく黒っぽいワンピース着ていてそれがよく似合っていたし、絶対彼女だと思いこんでいたのだけど、違っていたのか。そうかあ、そうだよねえ。部屋の鍵閉めて寝てたのに、勝手に鍵開けて入ってくるわけないよねえ。

はっ。もしかすると、あれは「金縛り」の仲間だったのかしら。あるいは「幽霊」の仲間? ま、いいや。今度また金縛りにあったら、やっぱり「眠いけん、またあとで連絡する。ぐう。」ってことにしよう、と、心に決めた。でも、それっきり、金縛りの仲間の到来は、ない。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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