みそ文

さざえ

私の甥っ子の名は、むむぎー。彼の通う小学校は、私と弟と妹も昔通った母校でもあるのだが、妹が在学中から始まった「児童の俳句」の習慣が、今も続いているそうだ。昔は季語にもこだわった本当の俳句だったのが、今では季語にはこだわらず、川柳(?)という趣らしい。さらに加えて句だけでなく、句の側にちょっと絵も添えて、絵葉書風に仕上げるとか。甥っ子むむぎーの最近の作。

「さざえはねテレビのサザエとちがうんだ」

彼のじーちゃん(私の父)に連れて行ってもらった料理屋で、まるまる一個のさざえのツボ焼きを、おそらく初めて食べた彼。日曜夜にいつも見る、イソノさんち(フグタさんち)のサザエさんとは別のさざえがあるのだと、サザエさんのあの名前は、さざえにちなんでいるのだと、初めて気付いた感動を、一句詠んでみたらしい。

漢字は書けないが絵は巧い、と身内でかなり評判の彼が描くさざえの絵は、妙にリアルで写実的。そんな彼の作品を見て、感動したのは、ばーちゃん(私の母)だ。「テレビの旅行番組によく出てくる日本海のさざえはたしかに、あの荒波に耐えられるように、脚(貝殻部分の角のような突起)が長くてごつごつしている。それに比べて、むむぎーが食べて描いた瀬戸内海のさざえはやっぱり、穏やかな海仕様で、突起がなくて丸い感じがするよねえ。そんなふうに、テレビの旅行番組で見る日本海のさざえと、瀬戸内海のさざえの違いに気付くなんて、むむぎーはすごいねー! えらいねー!」と思ったのだそうだ。

母よ。「テレビのサザエ」といえば、アニメ「サザエさん」のことではないのか?何ゆえに「テレビのサザエ」で、わざわざ「テレビの旅行番組に出てくる日本海のさざえ」を思いつくのだ? この話を夫にしたら、彼は私の母に向けて、一句詠んで返してくれた。

「なあ、かあちゃん、そんなこと、おもいつく、あんたがよっぽどすごいわあ」     押し葉

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

ときどき、思い出したように、いただいたメッセージへのお礼やお返事をリンク先の「みそ語り」に書いています。よろしければ、いつでも、どうぞ、どなたでも、ご覧ください。「みそ語り」では、メッセージをくださった方のお名前は書いておりませんので、内容から、これは自分宛かしら、と推理推察しながら読んでいただければうれしいです。手の形の拍手ボタンからメッセージをくださる場合は五百文字以内、文字の方の押し葉ボタンからメッセージをくださる場合は千文字以内となっております。文字数制限なくお便りくださる場合には、下のメールフォームをご利用ください。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

最新記事

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (0)
暮らし (109)
仕事 (161)
家族 (300)
想 (23)
友 (47)
学習 (79)
旅 (16)
心身 (8)

FC2カウンター

検索フォーム

FC2Ad

Template by たけやん