みそ文

みささげ

実家の祖母が生きていた頃。そして私が実家に住んでいない頃。たぶん大学生の時か、それとも結婚してからか。

ばあちゃんの誕生日には、バースデーカードを送ってた。カード売り場で物色して、これ、と思う物を選び、メッセージを書き込んで、郵便ポストに投函する。その年のカードには、「飛び出す絵本」タイプを選んだ。カードを開けると、中身が飛び出してくるやつだ。

ばあちゃんの誕生日が過ぎた頃、ばあちゃんからの葉書が届く。「みそちゃん、かわいいカードをありがとう。ミササゲですね。飛び出してきて、ちょっとびっくりしました。また野菜を送ります。元気でがんばってください。」

みささげ?? ばあちゃん、あれは、ムササビ。

実家に帰省したときに、ばあちゃんにそう伝える。
「ばあちゃん、この前の誕生日カードの、あれ、ムササビだよ」
「そうそう。ミササゲ。ありゃあ、おもしろかったのう」
「いやだから、ミササゲじゃなくて、ムササビ」
「ミササゲじゃろ」
「ちがう、ムササビ」
「だからミササゲ言うとるじゃろう」

メモ用紙を持ってきて紙に書く。
「ムササビ」
それを見せながら、ばあちゃんに言う。
「ムササビ」
ばあちゃんは、そのメモを見ながら言う。
「ミササゲ。わしが書いたのと同じじゃ。合うとるじゃん(広島弁では、合う「あう」を合う「おう」と発音する)。みそちゃんは何を言いようるんね」

うん、もうね、ムササビもね、自分の名前が、ムササビでも、ミササゲでも、どっちでもかまわないと思ってるとおもうよ。きっとね、そんな名前が自分に付けられてること自体、気付いていないだろうしね。ムササビにとっては、musasabiもmisasageも発音の違いがないのかもしれないしね。サルや牛にとっても、同じに聞こえるのかもしれないね。今日からそういうことにするよ。

元気に長生きするコツは、人の話をやや聞かず、真に受けすぎず、若干強めに「我を是」とするあたりにありそう。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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