みそ文

8月の入院と退院

 8月16日金曜日の朝9時に入院し、今日19日月曜日の夜7時頃、無事退院した。退院が夜7時なのは、夫が仕事を終えてから迎えに来てくれるのを待つため。せっかくなので、病室で入浴も夕食も済ませ、帰宅したら荷物をざっと片付けて、寝ればよいだけの状態にした。
 
 今回の入院は抗がん剤AC療法の第一回目。初回のみ入院で薬との相性や反応を細かく観察し、全4回の2回目以降は通院で化学療法室にて行う。
 1回したら目安としては3週間間をあけて、各種数値と体調が回復したところで、2回目を、そしてまた3週間目安で間をあけて次の3回目を、そしてさらにまた3週間目安で間をあけて4回目を行う。
 この3週間はあくまでも目安で、3週で十分に体調や数値が整わないときには、間を4週間5週間と長めにあけて次の回を行う。その分、治療に要する日数は長くなる。

 入院前の8月8日の血液検査の結果、白血球の数値が標準値よりも低かった。抗がん剤を体に入れると骨髄抑制という副作用が生じ、その結果白血球が減少する。白血球が減少する副作用を持つ薬を入れるのに、現状の白血球数が少ないのはあまりよろしくないからと、初回の薬の投与量は本来よりも10%少ない量とすることになった。
 担当の先生は「お薬代は少し安くて済みますよ」と言ってくださったが、私の体には早急にちょうどよい白血球数に戻って維持してほしいと思った。

 入院当日、病院でお昼ご飯をいただく。送迎してくれた夫はこの時点で病院から帰り、越前海岸をドライブがてら海沿いでお昼ご飯をたのしく食べられそうなお店をさがす旅に出かけた。
 昼食後しばらくして、2時10分頃に、イメンド125mgという吐き気止めのカプセルを飲む。点滴前に飲んでおくことで、点滴中やその後の吐き気嘔吐副作用を予防する薬。
 その後30分か40分くらい間をあけて、点滴開始。
 生理食塩水と薄めながらの形で、まずはアロキシ(吐き気止め)とデキサート(ステロイド剤を吐き気止め補助)を点滴。それが済んだらアドリアシン(橙色)を点滴、それがなくなったらエンドキサンを入れる。所要時間は90分弱、といったところだろうか。
 
 すべての点滴を終えてすぐの排尿は、アドリアシンの色が反映された橙色だったが、排尿を2回3回と繰り返すうちに、濃い黄色から薄い黄色に、そしてそれほど色のない状態に、速やかに戻っていった。

 点滴中に吐き気や嘔吐その他大きな副作用はなかった。ただエンドキサンを入れたときに、頭骨の周り、頭皮の内側であるとか、顔面の中、耳や耳の付け根、後頭部、首筋などに、チカチカとした、でも痛みというほどではない違和感を覚え、痛くはないけど触ってなでたいからそうした。担当の先生は「そういう副作用を聞いたのは初めてですね。もし続くようならまた言ってください」と言われ、私もそのつもりで観察してみたけれど、点滴が終わるころにはそのチカチカはもう気にならなくなっていた。
 点滴後は吐き気としては感じないが、本当は体の中では嘔吐反応が起こっているんだろうな、というかんじの違和感が胃や食道にあり、それをこれだけ抑えてくれている吐き気止めはよくできているな、と感心した。

 その後の入院中、基本的には食事は毎食完食した。しかし、毎晩食後しばらくすると強い吐き気が生じ、プリンペラン注射を打ってもらうことになった。今日の昼食後にもプリンペラン注射のお世話になった。
 最終日の今日の夕食では、そうか、食べて気持ちがわるくなりそうなものは残せばいいんだ、と学習して、らくに食べられるものだけを食べた。それでも帰宅してから、退院時処方のプラミール(プリンペランのジェネリック)を1錠服用したが、明日からは、自宅で、吐き気が起こらなさそうなものを選んで食べようと思う。
 でも、入院中の食事のほとんどを完食してみたからこそ、食べやすいもの食べにくいもの、食べた後で気持ち悪くなりやすいものなりにくいもの、を観察することができたし、完食したことで栄養とエネルギーをしっかり摂取できたのはよかったと思う。

 食事していて、噛んで飲みこむのも、食べた後もしんどいな、と思ったのは、多めの粒コーン、小吹芋、ふかしたサツマイモなど。同じジャガイモでもマッシュポテトにしてあるのをゆるめにのばして食べるのは平気だったので、素材よりも食感や含水量の問題なのかもしれない。
 食べるのがらくなのは、ゼリー、酢の物、などだろうか。
 明日自宅での朝食は、買い置きしてある刺身コンニャクをおいしく食べられそうな気がしてる。

 今回のAC療法が4回終わったら、第二弾の抗がん剤タキソール+分子標的薬ハーセプチンでの治療が12週続く。この時に初回の1回目のみ、またもう一度入院することになる。

 7月の手術入院の時には、病室の窓から見えていた田んぼの稲たちはまだもう少し背が低く、色も緑緑していたが、今回同じ病室から見える稲らは背が伸び穂が付きだんだん上が重そうになっていた。
 次回の入院は順調であれば、11月頃の予定。その頃には稲刈りが済み、また窓から見える景色が今回と少し異なるのだろう。

 その11月予定の入院を終えたら、その後毎週1回化学療法室に通う。そして12回(12週)の点滴を続ける。それが終わったら、その次にはハーセプチン単独を3週間おきに1年間続ける。このハーセプチンとの相性や反応については、11月の入院時に観察済みなので、ハーセプチン単独のための入院は必要ない。

 私が入院した病院のロビーには、グランドピアノが置いてある。今度8月31日に、そのピアノとその他の楽器を用いて、音楽の心得のある職員さんたちによる演奏会が開催される。当日の体調がよければ、ぜひとも聴きに行くつもり。     押し葉

四分割で半抜糸

 7月19日に1回目の半抜糸、7月21日に2回目の半抜糸をし、昨日7月23日に3回目の半抜糸をした。現在残りの糸は3本。この3本は残したままで退院し、後日通院時に抜いてもらうのだそうだ。
 退院は明日7月25日午後の予定。夫は午前中仕事に行き、午後半休を取って迎えに来てくれる。
 入院するときには、リンパ節郭清することになるかどうかもわからず、入院期間が1週間なのか2週間なのか3週間になるのかもわからず、厳選はしたものの、とりあえず多めに荷物を持ち込んだ。その後、リンパ節郭清せずに済み、入院期間はそんなに長くなくていいということになってからは、もう使わないものは少しずつ夫に持って帰ってもらい、荷物がだんだん減ってきた。
 今日はあともう一泊だけだから、大半のものは持ち帰ってもらい、一晩と翌朝必要なもののみを残し、明日の退院は身軽にできたらと思う。

 今回は切開した範囲が広く、塗った糸数も多かったからなのか、抜糸が何段階かに分けて行われた。どうせ抜くならいっきに全部抜いてもよさそうなものだけど、たしかにストレッチや筋トレをしていて、ときどきなんというか、これはまだちょっとやりすぎだったのかな、と思うような動きをしたときに、縫合された部位の中の肉がメリメリと割れてはがれそうになる感覚がある。そのたびに、いかんいかんと思い直し、何事もほどほどがだいじ、と心新たに適切な動きに調整する。そしてなるほどこんなかんじだから、一部でも糸でつないだままにしておきたいのね、と思う。

 縫合した患部は切ったのだから仕方ないし、切除してなくなった右胸部位を埋めるために脇下あたりの胴体や背中や上腕部を全体的になんとなくぐうっと右胸に引き寄せ縫い合わせてあるせいで、その引き寄せられた筋肉や神経たちの「ぼくらは本来この場所の担当じゃなくて隣の部署の者なんで、いくら近場だからといって急に異動を命じられてもですね、そんなすぐにふつうに仕事ができるわけではありませんので」「できれば元の位置のままで元の仕事がしたいです」「わしは、こんなところ、来とうはなかった」的な意思を覚えるかんじで痛いのは痛いけれど、セレコックスの効き方が、なるほどこんなかんじなのね、と観察できているのは少したのしい。セレコックスを1日2回だけでは夜中に痛みで目が覚めて、まあ少々痛くても寝てごまかしちゃえばいけるか、と思っても、結局自分のうめき声と痛い痛いという声で眠れなくなり、夜中用頓服のカロナール500mgを1錠追加する。しばらくするとおとなしく眠れるが、朝にはまた痛くなるので、6時半の起床時間よりも少し早いくらいから身支度を始めて、7時半の朝食を待ち、セレコックスを服用する。

 そんなかんじで順調に回復していることだし、明日の退院に向けての荷造り、がんばろうっと。     押し葉

半抜糸

 みそ記のほうに細かい記録を書いて下書きにはしているが、そちらの公開にはもう少し時間がかかりそうなので、こちらでざくっとしたお知らせを。

 おかげさまで、痛い以外は相変わらず元気で、病院食は3食完食し、快眠快便。ストレッチと筋トレも欠かさず、飲み薬でまあまあ疼痛コントロールできるようになってきた、か、な。

 患部の浸出液を排出する管は7月16日に抜いてもらえた。7月11日に手術をしてから16日までの間は、その管と管の先のタンクとそのタンクを入れたバッグを常に持ち歩かねばならず、点滴台につるしたり、ショルダーバッグのように肩にかけたりしながら、管とともに過ごした。
 最初は管を通る液が濃い赤色の血液多めな見た目で量も多かったのが、日が経つにつれて黄色味を帯び、オレンジ色っぽくなり、排出される量もだんだんと少なくなる。
 この管が胸の下に刺さっている間はそこにも痛みがあったが、それでも足湯腰湯はできた。しかしこの管が抜ければもう、全身お湯に浸かり放題、お風呂入り放題。縫合部分にもお湯はかかって大丈夫。

 縫合してある患部を見るとなんとなく25針くらい縫ってあるかんじだったのだが、先日19日に「半抜糸(はんばっし)」といって、縫い糸の一部を切って抜き去る作業をしてもらった。半抜糸だからといって、厳密に全体量の半分の糸を取るわけではなく、上半分下半分だけ取るというわけでもなく、ここならもう糸を取っても大丈夫かな、というあたりを間引くかんじで抜糸する。
 19日の半抜糸は、なんとなく偶数目の糸を抜いてくださったかんじ。
 半分だけとはいえ抜糸してもらうと、肉の可動域が増えるのか、なんとなく肩腕胸背中周辺の動くときのつっぱり感が減った気がする。

 糸を抜いたところは、最初は赤くて痛々しいのだが、糸があったところの穴や痕のようなものがだんだんと通常の皮膚になじんで回復してゆく。予定では今度は23日火曜日に半抜糸第二弾を行い、血液検査の結果で感染症など見つからなければ25日を退院予定日にしましょう、ということになっていた。

 ところが今朝(21日)担当の先生が「傷の状態がいいので、残りの半抜糸の予定を早めて、今日、今、もう半分抜きましょう」と言われ、また間引くように抜糸され、残りは6針くらい、なの、かな。

 見る人を選ぶだろうとは思うけど、術後の縫合部位と抜糸後の皮膚の回復を写真とコメントで記録すると、けっこういい夏休みの自由研究になるのではないのかなと思う。
    押し葉

痛い以外は元気

 手術は無事に終わりました。センチネルリンパ節への転移はなくリンパ節郭清せずに済みました。順調に回復すれば、10日から14日程度の入院で退院できそうです。患部は痛いけど、痛い以外は元気です。でも痛い。

 前回書いたみそ文のときにはまだ私の理解が不十分だったことが、その後いろいろと明らかになり、前回書いた治療計画の内容とは少し異なるものになりました。
 大雑把に言うと、今回7月11日に右乳房全摘手術をして、その後8月のどこかから抗がん剤第一弾を始めます。それが3週1クールで4回行い12週を要します。1クール目のみ1週間ほど入院し、その後は通院で治療します。
 それが済んだら今度は第二弾として、抗がん剤+分子標的薬で1週1クールで12回行い12週を要します。このときも1クール目は1週間ほど入院するので、今年の私は、7月8月11月と3回入院することになります。
 第二弾が終了したら、今度は分子標的薬のハーセプチンを1年間通院で継続します。それが済んだら、今度はホルモン療法を10年間継続します。

 今後は治療の細かい記録的なことは、「みそ記」のほうに書いていこうかな、と考えています。
 みそ文には、それ以外の読み物的なことや、みそ記等の更新報告を書けば書くかな、どうかな。

 「みそ記」は以前とは異なるURLになっています。
 今は下記にて書いています。
 https://douyara-miso.hatenadiary.com/

 ついで言うと「みそ語り」もURLが変わりました。
 https://douyara-miso.hatenadiary.jp/

 メッセージなどはこれまでどおり、みそ文の押し葉や拍手ボタンなどをご利用くださるか、個人的にメール等でご連絡いただけますように、どうぞなにとぞよしなに。
    押し葉

続く検査戦

 乳がん検査に関する細かい過程はまたおいおいと記録するとして(全体的に検査そのものは快適だった)、その後の結果、来月7月11日に右乳房の全摘手術を受けることになった。
 メインのしこりのサイズは小さい(1cm以下)が悪性度合いが高く、同じ乳管の中に3mm前後の小さなしこりが複数個ある。メインのしこりをはさんで乳頭側に1個と奥側に2個。小さいほうの悪性度合いは不明ではあるが多発しているのはよくないのでそれも含めて切除して、すべてを生検にかけることに。
 乳管にできたということは今後ほかの乳管にもできる可能性が高いため右側の乳管すべて切除、つまり乳房全摘ということになる。
 乳房を温存して放射線療法を受けるという方法もあるにはあるが、再発の可能性を考慮すると全摘のほうが安心といえば安心なのかな。

 手術のために1週間から3週間の入院が必要となる見込み。術後4週ほど経過し、患部の組織が安定したら、抗がん剤治療を始める。初回は1週間程度入院して行い、その後は通院で行う。1年程度の抗がん剤治療ののちに10年間のホルモン療法を行う。

 抗がん剤治療を行うと髪の毛がけっこう抜ける可能性があるのと、入院中の頭の手入れのことを考えると、手術前にベリーショートか坊主頭にしてかつら(ウィッグ)の導入を検討したほうがいいかも。

 あと、入院前と入院中とその後の長い退院後を快適に生き抜くための作戦も工夫しなくては。

 今日のCT検査で肺・腎臓・肝臓・リンパへの転移はないことがわかった。来週の月曜日には、骨転移がないかどうかを検査する。今のところは骨転移はないという前提で7月11日の手術予定となっているが、もし骨転移がある場合には治療方法も日程もまたいろいろと変わってくるらしい。

 なんだか思いのほか面倒なことになってきたが、しっかり治療すると同時にこの機会に詳しく乳がんの勉強をすることにしようと思う。     押し葉

マンモと首

 乳がん精検の再再再診で昨日マンモグラフィの検査を受けたときのこと。

 放射線技師さんは「触りますね」「胸、持ち上げますね」「脇、引き寄せますね」「少しずつ挟んでいきますね」「多少痛いのは少しの間だけ我慢してくださいね」「はい、そのまま、動かないでください」など、ひとつひとつの工程で丁寧に声をかけてくださる。左右乳房の正面と横からの2枚ずつ、合計4枚の画像撮影を終えると「これで終わりです。お疲れ様でした。どうぞ服を着てください」と案内される。私はその場でふうーっと前屈して全身をほぐすようにふるふると振り首をぐるぐると回す。放射線技師さんが「ごめんなさいね、痛かったですか」と言われるが「いえいえ、胸は全然痛くないんです。ただ、首が」と答える。放射線技師さんは「ああ、この機械は首にもきますよねえ」と言われる。

 マンモグラフィの機械はフィリップス製で、機械の出来がいいからなのか、放射線技師さんの腕がいいからなのか、胸に関しては多少の引っ張られる感と挟まれる圧力を感じはしても痛くはない。ただ、機械に付いている板面のようなもので胸をしっかりと挟み込むために機械に向かって適切な位置に立つ必要があり、その位置で顔を左に向けたままあるいは右に向けたままにして撮影が終わるまでその体勢を保つ。その首をぐっと左に深く、あるいは右に深く向けたままの姿勢でいるときの首が意外とつらい。
 これまでマンモグラフィで首がつらいと思ったことはあまりないような気がするのに、今回は首の筋肉がこわばっていだのだろうか。マンモは昨日の朝のことだが、昨日の夕方カイロプラクティクで全身メンテナンスしてもらったあとの今なら、マンモで首を横に向けたままの姿勢になってももうつらくないのかもしれない。
 とりあえず、今度からマンモグラフィの前には首の柔軟体操をしておいたほうがいいなと思う。また今度マンモグラフィの検査を受ける時には検査室に入る前に首をよくほぐしておこう。と決めたことをそのときに思い出せますように。未来の自分がんばって。     押し葉

乳がんの検査は続くよどこまでも

 4月末から5月の連休で岩手県の八幡平(はちまんたい)に行った。「はちまんだいら」と読むのかと思っていたが今回訪れるにあたり「はちまんたい」が正しい読み方であることを知る。交代で運転しながら、行きは新潟県の月岡温泉で途中一泊逗留し、帰りは朝9時に現地を出て夜8時に帰宅した。片道11時間。それでもその日のうちに車で移動できる距離だったのね、と新たな発見をした気持ちと自分たちの運転力に少し自信がついた気持ち。岩手県は遠くて、広くて、スーパーや焼肉屋さんには羊肉がふつうにあっていいなーで、桜はまだまだこれからなのねというくらい寒かった。
 夫は岩手山(いわてさん)と八幡平に登り、百名山のうち85座まで進んだ。本当はもうひとつ早池峰山(はやちねさん)にも登る計画だったのだけど、ままならぬ天候ゆえに今回はあきらめて、また今度ということにした。
 そんな旅の記録をそろそろ書きたいなと思っていたのだが、今回は今日受けた乳がん検診の再再再診について書く。

 2011年に「乳がんの精密検査で返り討ち」という日記を書いた。そして2017年には「乳がんの精密検査をもう一度」を書いた。
 それから時は経過して、念のための半年後再診ののち、さらに念のための1年後再診を受けた。そこで「来年もう一度再診を受けて、異常なければまた2年に1回の乳がん住民検診だけでよいことにしましょう」という予定だったので、今日の再再再診が最後だー、という「おさらば」な気持ち満載で受診した。

 結果、マンモグラフィでは異常はなかったものの、超音波で以前からあるしこりにやや成長が見られた。2017年には3ミリだったものが、半年後にはそのままで、2018年には5ミリになり、今回2019年に7ミリになっていた。さらに今回はその隣に1ミリ程度の新しい小さなしこりが出現しているのも見えた。
 しかし7ミリというのは米粒くらいかそれよりちょっと小さいくらい。ときどき自分で行う触診ではまったくわからない。先生に「自分で触ってわかりませんか」と訊かれて「まったく」と応え、触診してくださった先生も「これはわかりませんね」と言われる。

 もともとが良性の腫瘍であったから、基本的には心配する必要はないが、小さいとはいえだんだんとサイズが大きくなっているものは放置ではなく一応詳しく診ておきましょう、ということで、MRI検査を受けることになった。
 当日は絶食状態で検査薬を入れMRI検査を受ける。MRIの機械があるところは同じ系列の病院ではあるが少し離れたところにある。MRIの結果を画像診断の先生が診てくださっている間に私は今日行った(これまでも行っている)病院に移動する。そして画像診断の結果によって、また細胞穿刺をするか、細胞穿刺なしでよしとするかを担当の先生が判断される。
 それなら今日先に細胞穿刺をしてから後日MRIを受けたらいいのでは、と思うかもしれないが、細胞穿刺で出血などすると画像が鮮明でなくなる可能性があるので、先にMRI、その後に細胞穿刺、という順番がよいのだそう。

 わずかに成長しているとはいえ、おそらくは良性の腫瘍で、たとえ悪性のがんであったとしても7ミリサイズで見つかったのなら超超超早期の段階で、切除するとしてもそれほど難しくない。

 MRIを使った検査を受けるのは、たぶん今回が初めてになる。造影剤を入れての検査ということで、どんなふうにするのか興味はありはするが、検査薬があまり得意でない私としては「そうかー、造影剤入れるのかー」という気持ちになる。
 検査薬が好きだという人はあまりいないとは思う。私はどちらかというと治療薬についてはわりと積極的に使おうとするところがある。それに比べると検査薬に対する苦手意識というか抵抗感はなぜか大きめで、そう思うと薬全般に対して苦手意識や抵抗感や場合によっては拒否感がある人の気持ちというのはこういうかんじなのかもしれないと思う。
 以前私が検査薬があまり得意でないという話をしたときに、誰だったかが「そうなの? 私は胃透視のバリウムが大好き。おいしー、と思いながら飲むんだけど、あれも飲み放題じゃないし、検査に必要な量しかもらえないから、毎回だいじにしながら飲む」と言っていたことがあって、ええー、そんな人もいるのかー、と驚いたことがある。
 そういえば、イソジンガーグルの味が私はあまり得意ではないという話をしたときにも、当時一緒に仕事をしていた人が「ええっ、そうなんですか、私イソジンの味大好きなんですよ。コーラみたいでおいしいじゃないですか。おいしさあまって勢いで飲んでしまいそうになるのを毎回ぐっとこらえて我慢してるくらい」と言っていて、そ、そうなのか、ということは、服薬指導のときにうがい薬の味については患者さんのほうが訊いてこない限り、こちらから否定的な情報も肯定的な情報も伝えないほうがいいのかも、個人個人の好みがあることであるし、と思い直したのであった。

 帰宅した夫に「今日のマンモとエコーの結果、しこりに成長が見られて、MRIを受けることになったのよ」と話したら、「ああ、例の、筋腫?」と言う。「ちがう、筋腫は子宮。今日受けたのは乳がん、乳房の検査」と言うと「ああ、そうか、そうやな」と言う。そして「あそこの病院でおれも検査受けたことある。CT」と言う。そういえば十年前後くらい前に夫は肺のCT検査を受けたことがあったねえ、特定健診のレントゲン写真で要精検となり、CT検査を受けて、異常なしでした、ということが。

 なにはともあれとりあえず、MRI検査当日に、検査を受ける日であることを忘れずに思い出すこと、そして水とお茶以外の飲食物は口にせずに出かけること、安全運転で現地にたどり着くことを目標に生きてみて、あとはまた検査の結果が出てから必要があればゆっくりといろいろ考えることにしよう。     押し葉

駐車場の夢

 駐車場の側溝の蓋を新しくしてもらえた話の続き。同じ駐車場には40台近くの車が契約しているが、私以外の契約者の人たちは今回側溝が新しくなってよくなったなーとは思っても私が管理会社さんに交渉したことは知らない。もしかすると側溝に不具合があったことにもその不具合で不便があったことにも気づいていない人のほうが多かったかもしれない。おそらくはこんなかんじで、私も、自分が知らないうちに知らないところで誰かが行動してくれたおかげで快適や便利を享受していることがいろいろとあるんだろうなと思う。

 私の車の駐車場側溝が改善されたのを知った夫が「おれのところ(マンション備え付けの駐車場)はラインと番号を新しく引き直してくれたらいいのになー」と言う。「マンションの管理会社さんに言うたらいいんじゃない?」と言っても「わざわざ言うのは面倒くさい。言わなくても見れば薄くなっているのはわかることなんだから大家さんが自主的にやってくれるほうがいい」と言う。

 そんなやりとりののちしばらくして、郵便受けにお知らせの紙が入った。「マンション駐車場の工事をします。建物北側は舗装とラインを、建物南側はラインのみの工事です。このような日程で行いますので、当日該当箇所駐車場の車は移動しておいてください」

 夫に「見て見て。駐車場の夢がかなうよ」とお知らせの紙を見せる。「おー、やったー」と喜ぶ夫。大家さんや管理会社さんが自主的に気がついて工事することになったのか、マンションの誰かが言ったことで検討され実現したのか、詳しいことはわからないが、先週の火曜日から金曜日午前中までの3日半で工事は終わった。ラインがくっきりとして、駐車場番号の数字もよく見える。これならうっかり間違えて隣の人のところに駐めたり駐められたりもなく、これまでよりもずっと気持ちよく駐車場が利用できる。

 手入れの行き届いた駐車場を気持ちよく利用できると、利用料金の振込に伴う心持ちも滑らかで平和。駐車場を提供する側でお仕事してくださる皆様とそして駐車場のかみさま、このたびは私達によくしてくださってありがとうございます。今後ともどうぞなにとぞよしなに。     押し葉

パンと駐車場

 生協さんで購入したパンがおいしかったので記録しておく。記録するだけではなく本当はすぐにどこかで入手したいのだが、このパンは生協オリジナル商品で通常販売はされていないらしく、すぐには購入できないことがわかった。残念ではあるが、タカキベーカリーのお客様相談窓口に相談したときの案内が素晴らしかったから満足。

 パンの名前は、タカキベーカリーの「フルーツ&くるみブレッド8」。冷凍で届き冷凍保存する。食べる時に食べたい枚数を冷凍庫から取り出し、オーブントースターで1分30秒ほど加熱する。その後オーブントースターの予熱の中に2分置く。
 原材料は、小麦粉、レーズン、くるみ、サワー種、ライ麦粉、オレンジピールシロップ漬け、ドライいちじく、ドライクランベリー、パン酵母、ラム酒、砂糖、食塩、オールスパイス、シナモンパウダー、香料、VC。
 小麦のパンは食べなくなって久しいが、このパンの配合であれば、小麦が入っていても、ドライフルーツやくるみやライ麦がかなり大量に存在してくれているおかげなのか食べても食道が苦しくならない。

 タカキベーカリーお客様お問い合わせ窓口に電話して「先日生協さんで購入しまして、いただいてみたところ、とてもおいしかったのでまたぜひ購入したいのです。わたくしの住む地域での取扱店を教えていただけたらと思いましてお電話を差し上げました」と伝える。
 「それはうれしいお言葉をありがとうございます」という声のあとに、この商品は生協オリジナル商品で一般販売はしていないこと、類似商品に「フルーツ&ナッツブレッド4枚入り」というものがあり、それはドライフルーツの配合が少し異なり、レーズン、オレンジピール、クランベリー、チェリーが入っていること、しかしこの商品も私の住む地域では納品の記録がないため購入は難しいであろうこと、を案内してくださる。
 「近々だとよいのですが、生協オリジナル商品の今後のカタログ掲載予定を確認いたしますね」と調べてくださった結果、予定では4月2週のカタログに掲載されることがわかった。
 やったー。4月2週は再来週。すぐだ。そのときに気をつけてパンのページをしっかりと見て見つけて、少し多めに注文しよう。それから、生協さんに「どうか再々取り扱ってください」とリクエストを書こうと思う。電話対応をしてくださったタカキベーカリーの方も「組合員さんの声がなによりも大きいものですから、ぜひよろしくお願いいたします」と言われる。

 このやり取りの間に何度か電話を保留にして調べてくださり、そのあいだ保留の音楽が流れる。その保留音がたいへんに可愛らしい歌詞と曲で歌声も伸びやかでなんとも美しい。あまりに感心したので、オペレーターさんに「保留音の音楽がとても素敵なのですが、もしも作詞作曲歌手の方のお名前がわかれば教えていただけますか」と尋ねてみる。「ありがとうございます。この曲は弊社の社歌でございまして、作詞はやなせたかしですとすぐにお答えできるのですが、作曲と歌手については今一度保留にさせていただきまして、調べてからお答えしてもよろしいでしょうか。しばらくの間どうぞごゆっくりと社歌をお聞きくださいませ」と言ってくださる。

 電話の受話器からは「焼き立てのパンの香りが流れる街の水色の空へ鳩が飛び立つ光弾ける噴水の虹」という歌が数度流れる。結果作詞はやなせたかしさん、作詞はいずみたくさん、歌は鈴木ほのかさん、であることがわかった。なんというか豪華な組み合わせだ。

 商品に関する問い合わせであれば、webの窓口宛にメールで行うこともできる。プロのメール回答の文章はそれはそれで美しく読み応えがあることも多い。が、メールでは今回のような、こう来たらこう、そう来たらこう、という二転三転の展開が即時には行われない。その点、電話であれば、プロの電話対応技術の美しさにふれることができ、なおかつ今回のように思いがけず美しい保留音とめぐりあう機会に恵まれることもある。

 いやあ、いい仕事を見せて(聞かせて)もらったわー、と満足した勢いで、前々から気になっていた件についても動こうと決める。少し前にマンション敷地と道路の間にある溝を塞いで繋ぐグレーチング(金網状の蓋のようなもの)に不具合があるところを市の道路課に直してもらうことになりました、という案内の紙が入っていた。我が家ではマンションの駐車場に一台と、もうひとつ別にマンションと道路を挟んで南側の敷地にある別の駐車場を一台借りている。その駐車場の北側の道路と駐車場の間にある溝を塞いで繋ぐグレーチングがもう何年も一部反り返ったりそのせいで脱落したままになったりするなど不良な状態であった。こういうのはどこにどう相談するといいのだろう、と思ってきたこともあり、お知らせの紙に書いてあった市の道路課に電話して相談してみることにした。

 道路課の回答によれば、その溝の所有者が市であれば道路課が修繕を行い、溝の所有者が駐車場地主さんであれば地主さんが行うことになる。道路課ですぐにその番地の溝の所有がどちらにあるのか調べることは難しいので、駐車場の管理会社さんを通して地主さんに確認してもらうのが早いということだった。

 早速駐車場の管理会社に電話する。電話には少し耳の遠いかんじの年配の男性が出てこられ、大きめの声でゆっくりはっきり話すものの、こちらの意図がきちんと伝わったかどうかあやしいかんじが漂う。それでも「実際に駐車場に行って見てきますので、少し時間をください。それからまたお電話します」と言ってくださる。こちらはもう30分くらいすると留守になるので、留守の時には留守番電話にメッセージを残しておいていただけたらとお願いして電話を切る。

 15分くらいして、今度は若い(といっても私よりも少し年上かなどうかなくらいの)男性の声で電話がかかってくる。「駐車場を見てきたところ、今車を置いてくださっているところには特に不具合はないように見えたのですが」と言われる。「いえいえ、駐車場の車を置くところには何も問題ないのです。駐車場と北側の道路の間の溝を塞いである金網状のもののことで」と伝えると、「ああ、それですか。それは私も見てすぐに思いました。ずいぶん古くなっていて、あちこち落ちていて、あれは直したほうがいいですね。そのことでしたか。それならわかりました。駐車場の持ち主の人に連絡して、近いうちに直してもらえるよう話してみます。全部を交換でなくてもメインで通路になる部分だけでもしっかりしたものに換えてもらったほうがいいですね。すぐにというわけにはいかないかもしれませんので、しばらくお時間いただくことになるかもしれませんが、お待ちください」ということで、よろしくお願いいたします、と電話を切る。

 そして仕事に行き、帰ってきて、駐車場に車を駐めた時、あれ、なんか、駐車場の北側の地面がキラキラしている、と思う。あれはもしかしてもしかすると、新しいグレーチングなのかしら。車から降りマンションに向かって歩き溝を越えるところで、わーい、わーい、新しいグレーチングが入ってるー、やったー、と喜ぶ。足でカンカンと触ってみても、これまでのものとは異なり、3枚のグレーチングが頑丈に連結されていて、重量も十分にあり、何かが当たってもずれたり落ちたりすることなくと存在してくれる。なんて早い仕事なの。そして素晴らしくきれいな仕事。管理会社さんに相談してよかったー。

 という話を夫にして、二人で喜びつつもつい、うちのマンションの管理会社や大家さんとはえらい違いやな、という話になる。何かうれしいことがあったとき、あるいは何かを褒める時、うれしいことや褒めたいことよりもよくないものを引き合いに出してきてそれと比べて褒めたり喜んだりするよりも、何も引き合いに出すことなく、ただ褒めたいものを褒めうれしいものを喜ぶほうがかっこいいと思うし、個人的には好みなのだけど、今回のケースに関しては、夫婦ともにとっさにそういう反応が出たということは、これはこれでこのマンションの大家さんと管理会社さんの実績なんだろうね、ということになった。

 今のマンションの管理会社さんは「折返し電話します」が当日中ではないこともあるし、問い合わせた件の回答がどうなったのかの確認をこちらから催促したこともある。もちろん速やかに折り返し電話があり、回答も業者さんへの連絡もすぐにしてもらえたことのほうが多い。いつも毎回遅いわけではないが、5回のうちの2回はえらくゆっくりした仕事だなーと思うかんじで、そういう仕事に遭遇すると、こちらもここはそういうことがあるところだと心づもりをするようになる。そして遭遇した時には「相変わらず、さすがだ」と夫婦で言い合う。

 夫に「今日のグレーチングについては駐車場の管理会社さんと大家さんが特別に早かっただけで、うちのマンションの管理会社の仕事はあれはあれで通常運転だと思うのよ、特別遅くしているわけではなくて普通の速度なんじゃないかな」と言うと夫は「航行速度がちがうんか?」と言う。
「そうよ、船の造りがちがうんじゃないかな。うちはフェリーですけん、高速艇とはちがいますけん、というかんじで」
「ええー、いいんかー、それで」
「でも、もしも自分で賃貸物件を借りることになった時には、今のマンションの管理会社じゃなくて、今の駐車場の管理会社さんにしようかな、と思うかな」
「それはそういう気になるな」

 タカキベーカリーのドライフルーツ&くるみブレッドと電話の保留音(社歌)、駐車場のグレーチング、両方ともいろんなことが解決して大満足。     押し葉

冬と春

 この冬は雪が少なくほとんど雪かきをしなくて済んだ。私が暮らす地域の雪が少なくて済むように祈り願い応援してほしいと天と地と人々に伝え続けた立場としては、皆さんのおかげです、ありがとう、ありがとう、と握手をして回りたいくらい。皆さん本当にありがとう。

 雪が少ないとその後の花粉がひどいという言い伝え(?)を聞いたことがあり、冬にラクをしたぶん春は覚悟が要るかな、と思いながら花粉症の季節を迎えたが、思ったよりもひどくない。いやむしろ今のところなぜか例年よりも軽く済んでいる。例年であれば年が明けると間もなく『ああ、花粉来たな』と感じてザイザルの服用を1日1回から2回に増やす。それが今年は2回に増やす必要性が感じられず1日1回のままで3月を迎えた。小青竜湯にもお世話にはなっているし、パタノール点眼も使っていあるが、それは例年もそうで、今年が今までと違うことがあるとしたらなんだろう。数年前からサプリメントのピクノジェノールを飲んできた、その効果がこの春になって現れたのか、それともこれまでいろんな鼻うがい用製品を使ってもあまり続かなかった鼻うがいが、新しい鼻うがいキット「サイナスリンス」と出会えたことで続けやすくなり、毎日帰宅時に手洗いうがいのあと鼻うがいをしているのがいいのか。

 毎年こんなかんじで、冬も春も夏も秋も、生き物として快適多め、できるだけ基本快適に、暮らせたらうれしい。     押し葉

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どうやらみそ

Author:どうやらみそ
1966年文月生まれ

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